総合診療医 キャリアの軌跡

総合診療医がどこで何をしているか、どのようなキャリアを歩んできたかを一覧で示すことで、学生や医師のキャリアを考える助けになることを目指しています。変更や削除の希望、ご意見・ご感想は記事にコメントをお願いします。

97.神奈川 女性 医師16年目

出身大学はどこですか?
聖マリアンナ医科大学


初期研修はどこの病院でしたか。また、初期研修のあと専攻医になるまでの経歴があれば教えてください。
聖マリアンナ医科大学にて初期研修後、2006年同大学放射線医学専攻医、大学院入学。 大学院では乳腺画像に関する研究に従事し、2010年博士号取得。同年、日本医学放射線学会専門医取得。2012年まで大学で放射線診療に従事。 2013年退職、1年のフリー期間を経て、2014年から日本医療生協連合会家庭医療学開発センター(CFMD東京)で家庭医療専攻医プログラム参加。2017年家庭医療専門医取得。現在は久地診療所常勤医。


所属、または卒業プログラム名を教えてください。卒業と現所属のPGが異なる場合、両方お書きください。現所属PGでトップページに振り分けます。
日本医療生協連合会家庭医療学開発センター(CFMD東京)


専攻医1年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
川崎協同病院 総合診療、消化器内科、循環器内科


専攻医2年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
川崎協同病院:小児科

東京慈恵会医科大学病院:救急

川崎市立井田病院:緩和医療


専攻医3年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
久地診療所:家庭医療


それ以降の勤務場所、勤務内容を教えてください。
久地診療所


現在の勤務先と、勤務内容について教えてください。
久地診療所:家庭医療(常勤 週3.5)

聖マリアンナ医科大学病院:画像診断(週0.5)

東中野保健センター:乳がん検診(週1)


初めて総合診療医に会った、総合診療医のことを知ったのはどんな時でしたか?
大学時代。大学の同期が総合診療医を目指す人が多かった。


家庭医療(総合診療)専門医研修を履修しようと思った理由、総合診療医になろうと思った理由を教えてください。
転科であっても、ここなら受け入れてもらえそうという軟らかさがありました。 家庭医という仕事が、その人の人生を後ろから支える縁の下の力持ち的な仕事で素敵だなと思ったから。


プログラムや勤務病院選びの際にはどのように情報収集しましたか?
家から通いやすく、子育て中でもできる柔軟性の高いプログラム。


進路選択で重視したポイントや、プログラムを選択したポイントは何でしたか?
転科であっても受け入れてくれる懐の広さ 柔軟性


専攻医、総合診療医になる前に、心配だったことがあれば教えてください。また、不安がその後どうなったのか教えてください。
子育て中のキャリア変更でも乗り切れるのか。 途中で挫折しそうになったこともあったけれど、周りの人達の支えで乗り切ることができ、無事に専門医取得、現在は家庭医週3.5放射線診療業務週1.5(主に乳がん検診業務)と柔軟にやらせてもらっています。


家庭医療(総合診療)専門医研修を履修してよかったこと、総合診療をやっていてよかったことを教えてください。
とにかく懐が広い人や視野が広い人が多く、いつも色々な人から学ばせて貰っています。 年齢や性別関係なく、活躍できる機会があること、多様な働き方を認めてくれる環境があることは素晴らしいと思います。


専門医を取るに当たって、あるいは総合診療医として働いていてどのような障壁があります(した)か。また、それをどう乗り越えたか教えてください。
家庭医?なにそれ?と聞かれることが多いこと。 放射線科医もなにそれ?の世界なので(ラジエーションハウスで、そうもなくなってきたけれど)、家庭医+放射線科医と言うと、一般の人にはかなり分かりづらいこと。


ワークライフバランスについてのお考えや、何か工夫されていることがあれば教えてください。
・仕事と子育てのワークライフバランスは、何年やっても簡単にはいかないし、都度、子供の学年だったりで環境が変わるので、柔軟に対応してかないとならない。

・できないことはできないとちゃんと言う、とともに、(当たり前だけど)できることは精一杯ちゃんとやる。

・頼れる人や甘えられる人にはとことん甘える。 感謝の気持ちは忘れない。

・完璧じゃなくても良いし、できなくても自分を責めない。

・頻繁な家族会議、家族カレンダーの利用など


今、力を入れていることや、今後やりたいこと、興味のある分野について教えてください。
地域の子育て支援、ウィメンズヘルス、 キャリア支援など


家庭医療(総合診療)を志す学生や医師にメッセージや今後の意気込みなど一言お願いします。
家庭医療の世界は色々な可能性に富み、非常にワクワクが多い分野と思います。 皆さんと一緒に盛り上げていけたら良いと思っています。宜しくお願いします。