総合診療医 キャリアの軌跡

総合診療医がどこで何をしているか、どのようなキャリアを歩んできたかを一覧で示すことで、学生や医師のキャリアを考える助けになることを目指しています。変更や削除の希望、ご意見・ご感想は記事にコメントをお願いします。

60.滋賀 男性 医師8年目

出身大学はどこですか?
自治医科大学


初期研修はどこの病院でしたか。また、初期研修のあと専攻医になるまでの経歴があれば教えてください。
長浜赤十字病院


所属、または卒業プログラム名を教えてください。卒業と現所属のPGが異なる場合、両方お書きください。現所属PGでトップページに振り分けます。
東近江地域家庭医療学後期研修プログラム


専攻医1年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
蒲生医療センター(総合診療)


専攻医2年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
東近江総合医療センター(総合内科、小児科、救急)


専攻医3年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
蒲生医療センター、永源寺診療所(総合診療)


それ以降現在までの勤務場所、勤務内容を教えてください。指導医の先生はこれまでのキャリアの変遷について教えてください。
研修修了後〜現在:彦根市立病院 在宅診療科


初めて総合診療医に会った、総合診療医のことを知ったのはどんな時でしたか?
「総合診療医」という言葉を聞いたのは、初期研修が始まって、1つ上の先輩が家庭医療プログラムに入るという話が出たときで、初めて会ったのは、地元の診療所での実習。


家庭医療(総合診療)専門医研修を履修しようと思った理由、総合診療医になろうと思った理由を教えてください。
大学での臨床実習が始まったくらいは、麻酔科医に興味があり、その後、小児科医に興味をもっていました。総合診療医になろうと思った理由は、特にはない。 大学の特性としてほぼ必ず総合診療のような事をするため、大学入学時から卒業時くらいまでは、自然と自分はそういう風になるのだと考えていた。 専門医研修を履修しようとした理由は、滋賀県が丁度総合診療医を積極的に育成/養成しようという流れがあったときに自身の卒後年数のタイミングがあったため、何となくの流れでそのままプログラムに入る事になった。


プログラムや勤務病院選びの際にはどのように情報収集しましたか?
選択肢は1つであったので、特になし


進路選択で重視したポイントや、プログラムを選択したポイントは何でしたか?
同上


専攻医、総合診療医になる前に、心配だったことがあれば教えてください。
自治医大卒なので、「そういうもの」と思っていたので特にない。むしろ、専門医とよべるものを取らせてもらえるようになったのかと、ありがたい気持ちであった。


家庭医療(総合診療)専門医研修を履修してよかったこと、総合診療をやっていてよかったことを教えてください。
一緒に仕事をした事がある人なら誰でも知っているくらいに、コミュニケーション能力に難があった自分が、今では、研修医の先生にコミュニケーションを指導できるくらいに訓練して頂けたこと。 あらゆる診療の場面で必要となる基本的な知識・技術・態度を、感覚でなく理論と省察を踏まえて身につけさせてもらえたこと。 将来の働く場や働き方が多様であると感じられること。


専門医を取るに当たって、あるいは総合診療医として働いていてどのような障壁があります(した)か。また、それをどう乗り越えたか教えてください。
ショーケースポートフォリオの、レポートとは異なる書き方に慣れる事が難しかった。特にこまめに指導医と話をしてという事を怠っていたため、最後の最後まで苦戦した。


ワークライフバランスについてのお考えや、何か工夫されていることがあれば教えてください。
自身にとって、ワークはあくまでワークであって、勿論人生で重要な要素ではあるが、ライフより優先されるものではないという考えがある。職場で声高に叫んでも理解をえる事は中々難しいので、自身の裁量で出来る範囲で、デューティがないコマが1週間の中にできるように科の業務全体を調整して、有給を用いて、育児や家庭の事に時間を割けるようにしている。義務年限が修了したら、フルタイムではない条件で雇って頂ける所を探す予定でいる(本当は専業主夫にと考えていたが、生活できなくなると、現在大学院生の妻に却下された)。


今、力を入れていることや、今後やりたいこと、興味のある分野について教えてください。
在宅診療科なので、ほとんど在宅医療をしているが、終末期患者さんの在宅緩和ケアや下降期慢性疾患の患者さんのケアの質の向上のため、日々勉強している。 専攻医の時には、女性へのケアに興味があり色々研修会も重点的に参加したが、今は、関わる機会が減って、上記に興味が少し移りかけている。 どこかのタイミングで、緩和ケア、在宅医療の研修を受けたいと考えている。


家庭医療(総合診療)を志す学生や医師にメッセージや今後の意気込みなど一言お願いします。
臓器別専門科とは、また別のベクトルの奥深さが皆さんを待ってい(ると思い)ます。家庭医を皆さんが目指してくれればくれるほど、きっと将来、余裕のある複数チームでの診療が、病院・診療所を問わずできるようになると思っているので、是非、ご考慮を。