92.岡山　男性　医師16年目 - 総合診療医キャリアの軌跡

出身大学はどこですか？
徳島大学

初期研修はどこの病院でしたか。また、初期研修のあと専攻医になるまでの経歴があれば教えてください。
沖縄中部徳洲会病院

所属、または卒業プログラム名を教えてください。卒業と現所属のPGが異なる場合、両方お書きください。現所属PGでトップページに振り分けます。
倉敷中央病院　備中総合診療専門研修プログラム/沖縄中部徳洲会病院　後期研修医

専攻医1年目の研修場所、研修内容（期間・目的など）を教えてください。
沖縄中部徳洲会病院　内科6ヵ月、脳外科3ヵ月、救急科3ヵ月

専攻医2年目の研修場所、研修内容（期間・目的など）を教えてください。
沖縄中部徳洲会病院　救急総合診療部　1年

内科外来、内科病棟、救急外来、救急当直、ドクターカー、夜間小児入院、慢性硬膜下血腫/虫垂炎/内シャント造設の手術、透析導入、離島応援

専攻医3年目の研修場所、研修内容（期間・目的など）を教えてください。
沖縄中部徳洲会病院　救急総合診療部　6ヵ月、上記沖縄南部徳洲会病院　

救急総合診療部　6ヵ月、上記に合わせて、お産オンコール

それ以降の勤務場所、勤務内容を教えてください。
岡山県倉敷中央病院　総合診療科

6-7年目　消化器内科、呼吸器内科、糖尿病内科、リウマチ膠原病内科、脳神経内科、血液内科、循環器内科、腎臓内科のローテート。3年間上部消化管内視鏡。他、ローテート科で気管支鏡、骨髄移植、化学療法、透析、CCU管理、免疫抑制剤の管理など。

8-13年目　救命救急センター勤務＋笠岡第一病院での週1内科外来。3交代の勤務体制。ICU/EICU当直など。

14-16年目　総合診療科・総合内科兼務。一般内科外来。内科病棟。内科当直。

現在の勤務先と、勤務内容について教えてください。
岡山県倉敷中央病院　総合診療科・総合内科月~金まで病棟管理。救急外来からの科の振り分けが困難な入院患者依頼。他院からの科の振り分けが困難な転院や紹介依頼。毎日一般内科外来の振り返り。月1-3回の当直。

初めて総合診療医に会った、総合診療医のことを知ったのはどんな時でしたか？
2008年に総合診療学会に入り学会に参加。2010年にプライマリケア連合学会になり、その時に家庭医療専門医のシステムとプログラムを知った。

家庭医療（総合診療）専門医研修を履修しようと思った理由、総合診療医になろうと思った理由を教えてください。
元々離島で働く医師とはどういうキャリアを積めばできるのかに興味があった。家庭医療を知るまでは、内科・外科・小児科の学会に入り、その後、救急・集中治療・在宅学会に入ったが、どの専門医を取得すればできるようになるのか判然とせず広げてきた。その当時の自分に伝えるなら、家庭医療（総合診療）専門医研修を真っ先に勧めたい。

プログラムや勤務病院選びの際にはどのように情報収集しましたか？
自分の希望と家族の希望。あとは個人的にメール。

進路選択で重視したポイントや、プログラムを選択したポイントは何でしたか？
フレキシブルに学びたいことを広げられること。専門医の友人も多く持つことができること。

専攻医、総合診療医になる前に、心配だったことがあれば教えてください。また、不安がその後どうなったのか教えてください。
2004年卒は初期研修がどうなるのかすら分からなかった。また家庭医療専門医を知るまではどのように後輩を育てていけばいいのか分からなかった。いまはプログラムやカリキュラムがあるので、それを練っていけばいいと確信している。

家庭医療（総合診療）専門医研修を履修してよかったこと、総合診療をやっていてよかったことを教えてください。
患者さんを断らない。最初から最期まで責任をもって相談にのってあげることができる。

専門医を取るに当たって、あるいは総合診療医として働いていてどのような障壁があります（した）か。また、それをどう乗り越えたか教えてください。
普段のことを行っていれば専門医は取得できる。元々8年目まで何の資格も（BLSプロバイダーも）持っていなかった。自らの腕を磨いていれば普段の診療には必要ないとも考える。しかし後輩達には取得し、一度は更新してから、専門医が必要かどうか（捨てるかどうか）を考えればよいと思っている。自分は後輩達を育てるために維持しておく必要があると考えている。

ワークライフバランスについてのお考えや、何か工夫されていることがあれば教えてください。
時間外にdutyのカンファをしない。小さい子供が送り迎えできる時間を配慮。

今、力を入れていることや、今後やりたいこと、興味のある分野について教えてください。
1,166床、31診療科がある病院での総合診療科の役割。三次医療機関から二次医療圏のすべての医療機関を結びつけるような医療圏としての総合診療科の役割。行政や市政に変化をもたらし、住民の意識に変化をもたらせるようなアウトプット。

家庭医療（総合診療）を志す学生や医師にメッセージや今後の意気込みなど一言お願いします。
目の前のpatientに寄り添い　

・相談にのれるように、病院/地域/世の中を大きく俯瞰し、自分を広げていきましょう。

・個々のライフコースに合わせた勤務体系・勤務期間を相談できます。

・男女関係なく、お子様が小さい時短勤務希望の方(外来だけの勤務も相談できます)

・外科系スタッフでこれから開業するために内科を勉強したい方

・内科系スタッフで救急外来/集中治療や一般外科も学びたい方

・当院の専門診療科をローテートして色々勉強したい方

・総合診療特任指導医/総合診療専門医/家庭医療専門医/DMATなどを取得検討している方

様々な分野で活躍できます。迷わずこの道へ飛び込んで来て下さい。