総合診療医 キャリアの軌跡

総合診療医がどこで何をしているか、どのようなキャリアを歩んできたかを一覧で示すことで、学生や医師のキャリアを考える助けになることを目指しています。変更や削除の希望、ご意見・ご感想は記事にコメントをお願いします。

34.長野 男性 医師10年目

出身大学はどこですか?
東京医科歯科大学


初期研修はどこの病院でしたか。また、初期研修のあと専攻医になるまでの経歴があれば教えてください。
長野中央病院 


所属、または卒業プログラム名を教えてください。(URLがあればリンクできます)卒業と現所属のPGが異なる場合、両方お書きください。お好きな方で振り分けますので、わかるようにお書きください。
卒業プログラム:長野中央病院(旧内科プログラム)

所属プログラム:獨協医科大学病院総合診療専門医養成プログラム


専攻医1年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
場所:長野中央病院

内容:一般内科外来、救急外来、救急車対応、ICU管理、入院管理、心臓カテーテル、気管支鏡、上部消化管内視鏡など


専攻医2年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
場所:長野中央病院

内容:一般内科外来、救急外来、救急車対応、ICU管理、入院管理、上部消化管内視鏡などに加えて、初期研修医の指導、総合診療病棟全体の運営を担当


専攻医3年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
場所:長野中央病院

内容:一般内科外来、救急外来、救急車対応、ICU管理、入院管理、上部消化管内視鏡などに加えて、初期研修医の指導、総合診療病棟全体の運営を担当


それ以降現在までの勤務場所、勤務内容を教えてください。
6年目:ドイツで1年間臨床研究を学ぶ(冠動脈疾患関連の研究)

7-10年目:現在の施設で総合診療科医として臨床、教育、臨床研究に従事

9年目:2か月間かけてアメリカの大学のホスピタリスト部門の見学


初めて総合診療医に会った、総合診療医のことを知ったのはどんな時でしたか?
総合診療医ドクターGを見たとき


家庭医療(総合診療)専門医研修を履修しようと思った理由を教えてください。
履修していません


プログラム選択の際にどのように情報を収集しましたか?
情報収集していません


進路選択で重視したポイントや、プログラムを選択したポイントは何でしたか?
専攻医と指導医が定期的に話し合い、常にプログラムを改善しようとする文化があること


専攻医になる前に、専攻医について心配だったことがあれば教えてください。
「総合診療病棟」を新しく立ち上げて、初期研修医も後期研修医も医師以外も成長する仕組みを作ることが専攻医時代の主な仕事になることが分かっていたので、自分自身が医師個人として成長できるのかどうかが不安でした


家庭医療(総合診療)専門医研修を履修してよかったこと、総合診療をやっていてよかったことを教えてください。
今まで診断されずに困っていた人、複数の医療機関に受診するのが大変だった人、社会的困難を抱えている人が、総合診療に出会うことによって今までより楽になる様子を見ることができたときに良かったと感じます。


専門医を取るに当たってどのような障壁があります(した)か。また、それをどう乗り越えたか教えてください。
自分が在籍したい病院に適切なプログラムがなかったり、プログラムを全うしようとすると自分のやりたい仕事ややらなければいけない仕事に支障が出ること


今、力を入れていることや、今後やりたいこと、興味のある分野について教えてください。
力を入れていること:研修医・専攻医の英語での症例報告論文作成支援、原因不明の発熱の診療に関する研究、AIの日常診療への導入の効果の検証、など

今後やりたいこと:模索中です

興味ある分野:日常診療でのSocial Determinants of Healthへの対応、AIを含むテクノロジーによる医療レベルの底上げ、医療者同士のコミュニケーション、など


家庭医療(総合診療)を志す学生や医師にメッセージや今後の意気込みなど一言お願いします。
プライマリケアの充実は医療レベル全体の底上げに不可欠であり、先端医療の開発を超える影響力を持っていると思います。社会を癒す医療者がもっともっと増えることを願い、一緒に頑張りましょう。

 

追加)管理者の疑問に対する投稿者の応答

Q なぜ長野中央病院を選んだのか?(地元ですか?)総合診療病棟の立ち上げにも関わるから選んだのですか?
A 初期研修から長野中央病院だったので、そのまま残る形となりました。
 もともとは外科医になりたかったのですが、総合診療病棟の立ち上げの話があり、
 他ではできない貴重な取り組みだし、是非やってみたいと思い、残ることを選びました。

 

Q なぜドイツに留学することになったのですか?
A 以前から留学はしたいと思っていて、行く先はぼんやりとアメリカだと思っていましたが、何をしたいのかが明確でなかったのでその先に進んでいませんでした。専攻医2年目くらいから、日々の臨床で感じる疑問を解決するデータが意外とないことや、逆に、とてもニッチなことでも臨床研究が行われていることで臨床に活かせることに気づくことが多くなり、臨床研究に興味を持って本やWebで自己勉強していました。そんな折、専攻医3年目の夏に、病院長から突然「ドイツに留学できるかも」と声をかけて頂き、夏休みの旅行ついでに先方の教授にお会いし、トントン拍子に留学の話が進みました。留学先はカテーテル関連の研究を行う施設であり、総合診療とはかけ離れていましたが、臨床研究の手法を学ぶという点では目的に合致すると思い、留学を決意しました。 

 

Q 総合診療医ドクターGを見たのはいつですか?それが総合診療医になるのに影響を及ぼしたのですか?
A 初期研修1年目か2年目の最初だったと思います。そこで総合診療という言葉を聞いたことで、後に「総合診療病棟」の話が来たときにイメージが湧きやすかったのかもしれないという点では、影響したかもしれません。