総合診療医 キャリアの軌跡

総合診療医がどこで何をしているか、どのようなキャリアを歩んできたかを一覧で示すことで、学生や医師のキャリアを考える助けになることを目指しています。変更や削除の希望、ご意見・ご感想は記事にコメントをお願いします。

115.海外 男性 医師17年目

出身大学はどこですか?
愛知医科大学


初期研修はどこの病院でしたか。また、初期研修のあと専攻医になるまでの経歴があれば教えてください。
みさと健和病院


所属、または卒業プログラム名を教えてください。卒業と現所属のPGが異なる場合、両方お書きください。現所属PGでトップページに振り分けます。
卒業:地域医療振興協会(JADECOM) 地域医療のススメ  現所属:クイーンズヘルスケアセンター(ハワイ)


専攻医1年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
石岡第一病院 1年


専攻医2年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
神津島診療所 6ヶ月オレゴン健康科学大学(OHSU)家庭医療 3ヶ月
石岡第一病院 3ヶ月


専攻医3年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
石岡第一病院 1年


それ以降の勤務場所、勤務内容を教えてください。
在沖縄米海軍病院 日本人インターン
ハワイ大学家庭医療科 レジデント
ハレイワファミリーヘルスセンター 指導医


現在の勤務先と、勤務内容について教えてください。
クイーンズヘルスケアセンター ハレイワ 
常勤家庭医として診療所勤務。生後4-5日の新生児から高齢者、メンタルヘルス、超音波ガイド下関節等穿刺や皮膚良性腫瘍切除、避妊インプラントの挿入といった手技など、お産とギプス/シーネ以外のプライマリケア


初めて総合診療医に会った、総合診療医のことを知ったのはどんな時でしたか?
医学部5年の病院見学の際、見学したいと思う専門を決めきれず、ふと目に留まったのが家庭医療という専門でした。


家庭医療(総合診療)専門医研修を履修しようと思った理由、総合診療医になろうと思った理由を教えてください。
様々な疾患を見たり、家族全員のケアが出来るのが楽しいと思った。
島全体で医師2名体制の、神津島診療所勤務で特にそう思いました。


プログラムや勤務病院選びの際にはどのように情報収集しましたか?
インターネット。


進路選択で重視したポイントや、プログラムを選択したポイントは何でしたか?
場所、人。


専攻医、総合診療医になる前に、心配だったことがあれば教えてください。また、不安がその後どうなったのか教えてください。
特に心配や不安はありませんでした。


家庭医療(総合診療)専門医研修を履修してよかったこと、総合診療をやっていてよかったことを教えてください。
毎日、知らないことや手技も含め、色々な患者を見るので飽きない。色々な人や家族の人生を垣間見ることが出来る貴重な体験ができて楽しいです。


専門医を取るに当たって、あるいは総合診療医として働いていてどのような障壁があります(した)か。また、それをどう乗り越えたか教えてください。
*ハワイの場合
初っ端から専門医に紹介してくれ、という人。
特にかかりつけで医師-患者関係ができている場合、時間をかけて説明をすると納得してくれることが多いです。それでも場合によっては「えい、やっ」と紹介してしまうこともありますが...(特に新患で訴えの多い人)。


ワークライフバランスについてのお考えや、何か工夫されていることがあれば教えてください。
ハワイでの研修医の頃、整形外科指導医の一人に、「若い頃は仕事ばかりしていて、子供達とは休みの日も全然関わっていなかった、キャンプだって一度も一緒に行ってあげたことはなかった。今は子供達も大きくなって皆んな出て行ってしまい、プール付きの広い家も必要なくなったので小さい所に引っ越した。お金は貯まったが、子供達が帰ってくる事もあまりない。先生は、特に子供が小さいうちは、できる限り一緒に遊んで思い出を沢山作るといいよ。」と、悲しそうな顔をして言われたのを今でも覚えていて、モットーにしています。


今、力を入れていることや、今後やりたいこと、興味のある分野について教えてください。
下の子がまだ小さいので、今は毎日を必死に生きています。
子供がもう少し大きくなって時間ができたら、多少アカデミックなことや、運営上の事も少しやってみたいと思っています。


家庭医療(総合診療)を志す学生や医師にメッセージや今後の意気込みなど一言お願いします。
多くの患者の場合、家庭医が最も頻繁に顔を合わせる医師であり、最も医師-患者関係を構築しやすい専門だと思います。何科の医師であろうと医師-患者関係はとても大事ですが、医師-患者/家族関係が良好だと、日々の診療がとても楽しくなります。また予防医療を実践し、病気を減らすことができる影響を最も与えられるのも家庭医だと思います。