総合診療医 キャリアの軌跡

総合診療医がどこで何をしているか、どのようなキャリアを歩んできたかを一覧で示すことで、学生や医師のキャリアを考える助けになることを目指しています。変更や削除の希望、ご意見・ご感想は記事にコメントをお願いします。

53.東京 女性 医師19年目

出身大学はどこですか?
神戸大学


初期研修はどこの病院でしたか。また、初期研修のあと専攻医になるまでの経歴があれば教えてください。
神戸大学医学部附属病院加古川市民病院


所属、または卒業プログラム名を教えてください。卒業と現所属のPGが異なる場合、両方お書きください。現所属PGでトップページに振り分けます。
家庭医療学開発センター(CFMD)レジデンシー東京


専攻医1年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
診療所(6ヶ月),産休・育休(6ヶ月)


専攻医2年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
内科病棟(6ヶ月),緩和ケア病棟・在宅(3ヶ月),小児科外来・病棟(3ヶ月)


専攻医3年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
診療所(週4日×12ヶ月),整形外科/皮膚科/産婦人科/乳腺外科(週1日×3ヶ月)


それ以降現在までの勤務場所、勤務内容を教えてください。指導医の先生はこれまでのキャリアの変遷について教えてください。
診療所で家庭医療(2年),大学保健センターでプライマリケア(1年),海外で研究(半年)


初めて総合診療医に会った、総合診療医のことを知ったのはどんな時でしたか?
医師11年目に知り合いの先生を通じて,家庭医や家庭医療研修プログラムの存在を知りました.


家庭医療(総合診療)専門医研修を履修しようと思った理由、総合診療医になろうと思った理由を教えてください。
もともと心療内科医でしたが,大学の保健センター内科でプライマリケアに携わるようになった際,知り合いを通じて家庭医の存在を知り,興味を持ちました.また,自身の出産などのライフイベントを経て,もっと幅広い年齢層・幅広い疾患を包括的に診られるようになりたい,家族をまるごと診られるようになりたい,と思い,医師13年目より再度,後期研修医として家庭医療を再研修することに決めました.


プログラムや勤務病院選びの際にはどのように情報収集しましたか?
知り合いの先生に相談したり,SNSを通じて.


進路選択で重視したポイントや、プログラムを選択したポイントは何でしたか?
自宅からの距離,子育てしながらの研修に対する理解,ロールモデルの存在,キャリア転向組・再研修者の存在,指導医の雰囲気


専攻医、総合診療医になる前に、心配だったことがあれば教えてください。
研修と家事/育児の両立


家庭医療(総合診療)専門医研修を履修してよかったこと、総合診療をやっていてよかったことを教えてください。
子どもからお年寄りまで家族をまるごと診ることができること.多職種協働のチームで患者ケアを行えること.診療における様々なフレームワークを知ることができたこと.振り返りの大切さを学んだこと.尊敬できる仲間やロールモデルに沢山出会えたこと.


専門医を取るに当たって、あるいは総合診療医として働いていてどのような障壁があります(した)か。また、それをどう乗り越えたか教えてください。
総合診療医に必要とされる知識の幅広さ,幅広い知識をアップデートすることの大変さ,自分の時間の足りなさに圧倒されましたが,指導医や同僚に相談することで,自分なりの向き合い方を模索しました.


ワークライフバランスについてのお考えや、何か工夫されていることがあれば教えてください。
 子育て・介護等で思う存分に働けない時期があったとしても,医師のキャリア人生全体からみたらごく一時期のこと.子育て・介護・病気・休職など全ての経験が,自分のキャリアに活かせるのも家庭医療の強みです.人と比較して焦ったり落ち込んだりするのでなく,自分なりのキャリア人生を自分でデザインしていくことが大切だと思っています.そのために,何でも自分でやろうとするのでなく,人に助けを求めて頼ること,悩みを共有できる仲間を見つけること,自分自身のストレスマネジメントを行うこと,などを工夫してきました.


今、力を入れていることや、今後やりたいこと、興味のある分野について教えてください。
ダイバシティ推進,キャリア支援,家族支援,メンタルヘルスポジティブ心理学


家庭医療(総合診療)を志す学生や医師にメッセージや今後の意気込みなど一言お願いします。
医師のキャリア人生は長いです.様々なライフイベントにより,やりたいこと・できること・するべきことは変化していきます.多様な背景を持った女性医師・男性医師が,それぞれの生活を大切にしつつ活き活きと働けるような職場作り,キャリアサポートに今後も取り組みたい,と思っています.