総合診療医 キャリアの軌跡

総合診療医がどこで何をしているか、どのようなキャリアを歩んできたかを一覧で示すことで、学生や医師のキャリアを考える助けになることを目指しています。変更や削除の希望、ご意見・ご感想は記事にコメントをお願いします。

98.岡山 男性 医師6年目

出身大学はどこですか?
島根大学


初期研修はどこの病院でしたか。また、初期研修のあと専攻医になるまでの経歴があれば教えてください。
松江生協病院(初期研修2年+内科1年)


所属、または卒業プログラム名を教えてください。卒業と現所属のPGが異なる場合、両方お書きください。現所属PGでトップページに振り分けます。
岡山家庭医療専門医プログラム


専攻医1年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
津山中央病院(内科、救急)


専攻医2年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
日本原病院(総合診療Ⅱ)、奈義ファミリークリニック(総合診療Ⅰ)


専攻医3年目の研修場所、研修内容(期間・目的など)を教えてください。
鳥取市立病院(小児科)、奈義ファミリークリニック(総合診療Ⅰ)

 
現在の勤務先と、勤務内容について教えてください。
奈義ファミリークリニック(外来、訪問診療、園医・学校医など)


初めて総合診療医に会った、総合診療医のことを知ったのはどんな時でしたか?
高校2年生のときに名古屋大学総合診療部のHPをみて知りました。


家庭医療(総合診療)専門医研修を履修しようと思った理由、総合診療医になろうと思った理由を教えてください。
家族で苦労した人生だったので、家族も支える視点で患者さんを支えたいと思いました。また、思春期自体に苦労もしたので、思春期の子どもたちを支える役割にもやりがいを感じています。


プログラムや勤務病院選びの際にはどのように情報収集しましたか?
松下先生の家庭医療のレクチャーを受け、その後奈義ファミリークリニックを見学して決めました。


進路選択で重視したポイントや、プログラムを選択したポイントは何でしたか?
子ども~高齢者をクリニックで診ることができること、多彩な主訴(メンタル、整形も含めて)を経験できること、地元の環境と近いこと、を重視しました。


専攻医、総合診療医になる前に、心配だったことがあれば教えてください。また、不安がその後どうなったのか教えてください。
僕自身は、家庭医療をするために医師の道に入りました。大学時代は実習で家庭医を否定されることが多かったため、医師をやめることも考えましたが、理解のある地域医療講座の教授のお陰で何とかこの道に留まることもできました。 今は、実際に家庭医療を実践して、やりがいを感じながら楽しくやれていますので、全く後悔はありません。


家庭医療(総合診療)専門医研修を履修してよかったこと、総合診療をやっていてよかったことを教えてください。
自分の興味に応じて自由自在に診療の範囲を変えられるところ(今は発達障害、家族を診ることに力を入れていますし、以前はメンタルを重点的にやっていました)。 ある一分野に特化した自信は持ちにくいですが、地域の中での複雑な患者さんへの対応にも自信がつき、どこでもやれる感覚を得ることができたのも大きかったです。


専門医を取るに当たって、あるいは総合診療医として働いていてどのような障壁があります(した)か。また、それをどう乗り越えたか教えてください。
地域の中で頑張っているときにはあまり障壁は感じません。 臓器別専門医が揃った病院の中で家庭医として働く時には、自分の力が発揮しにくくなり、やりずらさを感じた記憶があります。 ただ、最近になり、家族含めた背景に複雑さをもった患者さんの対応は、病院でも通用することが分かったので、障壁を感じにくくなりました(多数の疾患が関与した複雑な病態の患者さんを診るのは正直、難しいな、と今でも感じています)。


ワークライフバランスについてのお考えや、何か工夫されていることがあれば教えてください。
医学以外の面の自分の人生を伸ばす時間をとるため、ダラダラと残らないように「早めに帰ります」と宣言しておく、など工夫をしています。


今、力を入れていることや、今後やりたいこと、興味のある分野について教えてください。
家族療法を深めていきたいと考えています。海外で勉強するために英会話も始めてみました。


家庭医療(総合診療)を志す学生や医師にメッセージや今後の意気込みなど一言お願いします。
様々な場所に行かないといけないし、自信を失うことはあるかと思いますが、最後までしっかりやり遂げれば活躍できる人材になることができると思います。 勉強する範囲も広く、読まないといけない本もたくさんあり、大変だと思いますが、一歩一歩やればなんとかなります。一緒に活躍できる日を楽しみにしています。